使い手に寄り添った「土佐打刃物」、高知県・四万十町

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日本最後の清流と称される四万十川の中流に位置する、高知県高岡郡四万十町。

この町は、山・川・海の豊かな自然に囲まれ、高知県内でも最大規模の森林を有しています。

今回は、高知県が誇る国指定伝統的工芸品「土佐打刃物(とさうちはもの)」を、この町で製造する老舗「鍛冶屋・黒鳥」をご紹介します。

「土佐打刃物」とは

「鍛冶屋・黒鳥」の創業は明治時代初頭。150年以上の歴史を持つ、土佐打刃物の老舗鍛冶屋です。

土佐打刃物には、斧類・鎌・鍬などがあり、古くから山深いこの地の開墾や農業には欠かせない道具として使われてきました。

また、この地域は気候が木の生育に適しており、古くから良質な木材の産地として知られています。そのため、山林伐採には頑丈な刃物が必要とされ、打刃物の生産が盛んになったといわれています。

使い手に寄り添った刃物

土佐打刃物の最大の特徴は「自由鍛造」です。「自由鍛造」とは、型を使わず、職人が炉で焼いた鉄の塊をハンマーで鍛えて製造する、昔ながらの技法です。

「鍛冶屋・黒鳥」では、一つひとつ手打ち鍛造し、鉄と鋼を組み合わせ、大きさ・形・角度・硬さ・重さなどを調整しながら、使用者の用途や目的に合った刃物を製作しています。

量産品にはない、理にかなった形状の刃物は、まさに職人の技が光る逸品です。

伝統と進化

現在、六代目の弘資さんは「安く・早く・上手く」という新しい技術や素材を取り入れ、現代の生活に適した土佐打刃物を腕利きの職人たちとともに作り続けています。

ご覧ください。日本の伝統的な和柄を施した、美しい包丁の数々を。

土佐打刃物の技術を活かして作られた家庭用ステンレス包丁は、錆びにくく、研ぎ直しが可能で、長く愛用することができます。

ぜひ、高知県四万十町を訪れ、「鍛冶屋・黒鳥」にて、あなただけの土佐打刃物を見つけてみませんか?

定期的なメンテナンスを行えば、一生モノの刃物としてお使いいただけます。

訪日ゲストへのメッセージ

鍛冶屋・黒鳥では、「鍛冶屋体験ナイフ作り」、「工場見学」、「刃物のメンテナンス」もできます。事前にご連絡ください。

店舗情報

住所・アクセス

〒786-0043 高知県高岡郡四万十町本堂430

高知県:黒鳥鍛造工場

伝統工芸である刃物の紹介